サラサラ式

趣味の雑記です。(健康管理、キャンプ、副鼻腔炎)

年末に向けてのGoTo事業の見直し。会社も人と同じで死んだら生き返られない。


やっぱりなという印象のGoTo事業の見直し。
そもそも先走り過ぎの見切り発車だったのでは?

とは皆が思っていることかもしれない。

 

思い起こせば夏休み前、
日本国民はまじめで先々を考えて行動できることがよくわかった。

見方を変えれば、世間体を気にし、村社会が染みついているだけという、穿った説もあるが、それでもいい。

第一波といわれた波が5月には20人代までに落ち着いたが、それで緩んだのか、また増加傾向をたどる。いわゆる第二波。お盆休みがまさに迫る7月の終わりから8月初めにかけてであった。
検査数が増え始めた時期とはいえ、やはり不安になる。
ところが、ここでGoToトラベルを強硬。
それに加え、さらに独自で観光業の刺激策を打ち出す自治体もあった。

その一方で、すでに緊急事態宣言は解除されていたにもかかわらず、日に日に上がるコロナの棒グラフを見て、やっぱりまずいと、みんながコロナウイルスの怖さを認識していた時期でもあり、またちゃんと節度を持って動いていた。

おのずと出た結論はお盆休みの移動自粛。

お盆休みに帰省しないというのもおそらく生まれて初めての経験の人が多いと思う。

幼少時代を地方で過ごし、社会人として都市圏で頑張っている人々は、その期間にはふるさとに帰り、なつかしさに触れ、自分のルーツのご先祖様や親族の墓参りをして、夏祭りを楽しみ、リフレッシュして、また日常に戻り、仕事に精を出す。

ある意味、何よりも優先する長期休暇だと思う。

それを我慢した。

その結果また感染者数は落ち着いていった。

しかしここから、旅行が活発化していき、今回の第三派。

第一波、第二波に比べて、世間は楽観的なムードが生まれてきていたのは事実であり、いろいろな要因があると思うけれど、今までなかった地域にまで感染者が広がっているのを見ると旅行が要因の一つになったことは否定できない。

だからここに理由を求めようとするのはある意味仕方がない。

でも、コロナで収入は落ち込み、これからさらに減るだろうと考えると、旅行に行く人は限られるのではないだろうか?

すでに現役を退き、定年生活を満喫しようとしているお年寄りも多いのではないか?
そして、またそれは新型コロナ肺炎の高リスク群でもある。

 

11月にはワクチン開発成功のようなニュースも報じられた。

これもタイミングが悪い。

勘違いしてはいけないのは、ワクチンを打ってもかかる人はかかる。

治療法の確立、いわゆる治療薬ができないと意味がない。

ワクチンの恩恵を一番受けるのは開発した製薬会社なのだと思っている。

 

じゃあ、どうすればいいのか?

経済を回すのと回し方はまた別の問題だと考える必要はあると思う。

GoToにあてた財源を休業補償に回すなどの選択肢をどの程度試算していたのかとても気になるが、まずは事業を存続させることが重要。抱えている従業員に、今すぐ、今まで通りの仕事をさせなければならないわけではない。


少し古いデータであるが、観光地域経済調査(2012年)によると、観光業にかかわる事業所数は104万、従事者数は845万人に達する。

どの程度ダメージを受けているのかまだ実態は明らかになっていないが、観光事業者はとんでもないダメージを受けていることは容易に想像できる。

確かに、845万人という労働力が不完全燃焼しているのはもったいないし、この雇用を守らなければならないという意思も十分に理解できる。

でもこのまま、年を越せなくなり大量の失業者を出せば、さらにダメージを食うことになる。失業しても、他業種への転身が容易にできる業界でもないと思われるし、そんな社会環境でもない。

 

業界の復旧には多額のお金がかかり、それを復旧するための費用も財源は税金である。

各事業者さえつぶれなければ、復活はできるのだから、今はGoToキャンペーンのように仕事としての工面ではなく、金融の面での柔軟な対策をするべきだと思う。

事業継続の肝は、日本の企業会計上は決算を乗り切ること、いわゆる金融、ファイナンスが大事。

大病の手術は病気が進行するリスクもあるが、それでも体力がつくまで待った方が失敗のリスクは下がるという。

そういうイメージの方がいいのではないか。

具体的には今は各事業者の収益力が低下しても、まずは温存療法。

国はその分の手当てをする。

今は直接的な収入とならなくても、今までの主体業務以外の仕事はいくらでもあるはず、様々な帳簿の整理、IT化、それらを用いた分析、新しい生活でも楽しめる旅行のありかた、withコロナツーリズム、アフターコロナツーリズムの企画や開発。その経費や賃金の差分を補填したらいいのではないだろうか。

財源は現状の為替を見ても、日本はまだ真水を注入できるだろうし、コロナ特需のところから取ってくることも考えるべきで、補助には収入減の縛りがあるのだから、取るところも選択できるはず。

それでも仕事がないからと、あきらめて何もしない所は潰れてしまってもやむを得ないが。。

 

会社も人と同じで死んだら生き返られない。

 

事業継続へ向けて金融面からサポートしていくことにシフトし、まずは存続をさせる。
これが重要であり、また、有事ほど、中途半端な対応をしてはいけない。

 

今日は勤労感謝の日。数ある祝日の一つと捉えていた昨年までとは何か違う感覚を覚えながらも、改めて、働けることに感謝したいと思います。

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