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新型コロナウイルスのせいで生活環境が大きく変わってきた。
私は仕事柄、出張する機会が多い。
札幌や名古屋などの感染者が多く報告されている地域も行くこともある。
当然のことながら、そこへ行くまでの移動手段には、新幹線も飛行機を使用する。
空港の人の少なさは本当に驚いた。こんなにも閑散とした空港はこれまで見たことがなかった。かなり、切ない思いにもなる。
新幹線の方はというと、週に2回は使っている。
これも本当に人がいなく、車内は閑散としている。朝の「のぞみ」でさえも、窓際が埋まる程度で新型肺炎が出てくる前の昼間の「こだま」のような状態だ。
これほど空いていると、ある意味快適なところもあるのではあるが、世の中にはこんなにもたくさんの不要不急な出張があったのかと思った次第でもある。
さて新型ウイルスの感染の経路について、様々な手段で情報が取れる。
私は2月あたりから厚労省や感染者が発生した自治体の広報を注意深く見始めたのであるが、一つ疑問に思っていることがある。
満員電車由来の感染者が少なすぎないか?
通勤電車も最近ではオフピーク通勤などといって、強烈な混雑は解消されてはいるが、それでも結構な数の人が乗車している。
2メートルの離隔など取れない。
さらに車内は人が密集し閉鎖された空間である。
普通に考えれば、感染者が爆発的に増えそうなウイルスの温床である。
最近では空調を回してくれたりもしているが、それでもそんなに空気が循環されてるわけではないであろう。
長くとも5分間隔程度で駅に着き、乗降時に社内の空気も連行されて換気がなされるからなどという説明も聞くが、それは都内の地下鉄の話であろう。
東海道線や埼京線などでは10分以上はざらだし、そもそも、主要な駅につかないと車内の奥から人も下りないから空気の入れ換えなんてありえない。
それに、つり革、手すりもおそらくリスク要因のはずである。
何にも掴まらずに立って電車に乗ることは、プロサッカー選手並みに体幹が強くないと無理であろう。立っている乗客はつり革やパイプをしっかりと握っている。
その一方で、当然のことながら、ほとんどの人はマスクをしている。
これは自己防衛というよりも、まわりへの思いやりだ。
もし、ウイルスが空気を漂うエアロゾル感染がもし本当にあるのであれば、マスクをしていても目は侵入経路になりえるし、つり革等の手への付着もしかり。
あれだけ密集された空間でも特に感染爆発が起きないということは、おそらく、(満員電車に乗る程度の体力(抵抗力)が前提なのかもしれないけれど)普通に呼吸する分には、それほど感染リスクは上がらないのではないかと思わざるを得ない。
これから気温が上がり、マスク率が減少すると思われます。
そこでまたいろいろわかるでしょう。
注意すべきは飛沫感染?
前述の満員電車では大声で話す人もほとんどいない。
話をしないから、つばも飛ばない。
咳やくしゃみがある人はマスクで止めている。
飛沫感染のハザードが少ないということではある。
しかし、夜になると満員電車も客層が変わり、座っている乗客の前に立っている酒に酔った乗客が同僚と大声で話しているシーンも見かける。
当然、そこそこ酒を飲んでいるからマスクなどしていない。
酔っ払いの前に座っている乗客は飛沫を浴び続けていることになるが、おそらく遭遇率が少ないということか。
その一方で、ライブハウスなどからの感染が多い。
これは、密閉された空間もさることながら、声を出して一緒に歌ったりするからなのだろう。
こちらは、ほぼクロのようである。
しかしそう考えれば、椎名林檎が東京事変のライブを決行してざわつかせたが、あのようなマスク着用のライブは有りなのかもしれない。
お年寄りはやっぱり注意
感染者の内訳をみると、基礎的な免疫力(抵抗力)の重要性は間違いないようではある。
お年寄りの感染者が非常に多いというのが特徴的で、これはCOVID-19に限らずほとんどのウイルスに言えることであるが、基本的にお年寄りは体の免疫力がそれほど強くない。いわゆるウイルスに対してはもともとハイリスク群なのである。
その一方で、免疫力が落ちていない若年層、壮年層などでは、それほど心配することはないのではないかともいえそうだ。
注意しなくてはならないのが、お年寄りの中で活動的で元気そうに過ごしている人もおられるが、その行動の元気さは気持ちや性格によるものだ。
そうではなく、皮膚などを見れば一目瞭然であるが、体の組織の医学的な老化で自分の免疫力を意識するべきである。
気持ちや行動が若いのと、肉体が医学的に若いのは別物。
そこは用心すべきものである。
一番怖いのは経済停滞
過度にウイルスを恐れて生活や経済が停滞してしまうこと。
ここ最近、出張先で昼食をとるために入る店で客の少なさに驚く。普段のランチタイムなら少し並ばなければ入れないようなものであるが、特に待つこともなく店内もガラガラだ。
こんな状態になったら飲食店の経営が立ち行かなくなるのは目に見えている。
また従事している人達もかなり多い。
もしこれが原因で、従業員が解雇されたり、店が潰れてしまったりして、失業者が増えてしまったら、これはとんでもないリスクになる。
そこまで行ってしまうと経済が回復するのは相当先になる。
人員整理をした企業が、また雇用増に舵を切るのは非常に難しいのである。
人を雇うこと自体がリスクになってしまうと経営者が考えてしまうためだ。
失業者が出ないようにここは踏ん張りどころだと思うし、自粛自粛も仕方がないけれど、やはり、これまでの 7割程度でもいいので、やっぱり外に出ていつもの生活をしていた方がいいと思う。
話が少しそれるが、昨日、大阪市の松井市長がある判断をした。
「新型コロナウイルスがよくわかってきた。
花見の自粛要請もしないし、小中学校も新学期から始める予定」だという。
これは素晴らしい。
この決断に至るのはすごく厳しいものだったと思うけれど、正しく怖がることの重要性を示してくれているのだと思う。
人間の活動を止めてしまったら、経済も止まる。
そうするとこれまで通りの生活が出来なくなる。
それともう一つ、日本には、上水道がしっかりと整備されており、だれでも普通に清浄な水で手を洗えるし、それらを排水する下水道など衛生環境を保つインフラが整っている。
日本は街の中で衛生上リスクになるところは他国に比べて相当少ない。
おそらく今回、完全者が爆発的に増えてるところはそういうところもあるのであろう。
日本は、公衆衛生の面では圧倒的な先進国なのだ。
用心するに越したことはないが、新型コロナウイルスを過度に恐れないようにしたい。
それが一番怖い。
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