健康ブームで清涼飲料水の伸びは下がっているけれど、野菜ジュース、特にトマトジュースの出荷量が伸びている。
私もそのトマトジュースの愛好家。
トマトジュースは毎日飲むと体にすごくいいのです。
効果はいろいろなところに書かれているからここでは、あえて述べません。
トマトジュースを毎日飲んでいる私ですが、一つだけ気にしていることがあります。
それは農薬です。
毎日飲むなら農薬に注意すべき!
ここ最近の異常気象。
天候の変化は日照量もさることながら、気温や湿度の微妙な違いは植物や、昆虫等の生態系に大きな影響を及ぼします。
人間でもいきなり寒い日が続いたら、病気になったりするでしょう。
それらの不測の事態をコントロールできるのも農薬なのです。
これらの農薬は劇薬指定のものも当然ありますし、強くはないけれど蓄積する類のものも考えられるわけです。
それではどのくらい注意しなければいけないのか?
ここで、トマトジュースを作るまでの作業工程について、カゴメ株式会社のサイトにわかりやすく掲載されています。
カゴメ株式会社 > 企業情報 > 社会・環境(CSR) > 食育支援活動 > カゴメ工場たんけん隊 > カゴメトマトジュースができるまで
生産工程はおおむね以下の通りです。
- トマトの洗浄
- トマトの選別
- トマトの破砕と搾汁
- トマトジュースの調合(時期によって品質にムラがあるため)
- 容器への充填、箱詰め
- 出荷
濃縮還元タイプというジュースもありますが、こちらは3の搾汁工程の後、水分を飛ばして濃縮し、重さを軽くして別の工場に運びます。
※特に輸入物の場合、運搬コストがかかるため、濃縮して重さや量を少なくして運搬するのはとても重要なのです。
そして、別の工場で薄めて調合(上記の4の工程)するのです。
洗浄の仕方が気にならない?
トマトジュースの生産工程で気になったのは洗浄工程です。
皮の薄いトマトは破けてしまったら大変なので、表面をたわしのようなもので物理的にゴシゴシと洗うことはないでしょう。
農薬が付着している皮をむく工程もとても大変なのでやっていないはずです。
余談ですが缶詰の蜜柑等はどうやって皮をむいているか知っていますか?
表面は機械的に向いていますが、内側の皮は、薄い塩酸や水酸化ナトリウムなどで化学処理をして除去しています。
もちろん、これらを組み合わせるので化学的には中和されているので安心とされてはいます。
話を戻すと、通常、ジュースは皮ごと破砕、搾汁しているのです。
ここで、一般的なトマトジュース用のトマトは小ぶりであることに注意しなければいけません。
小ぶりな果実ほど農薬を気にする理由
これはどういうことかというと、
普通に生のトマトを食べるよりも、トマトジュースの方が摂取するトマトの皮の面積が広いということになるのです。
そのため、トマトの表面につく農薬の影響は結構あると考えられるのです。
トマトを球体と仮定して、計算式で表してみると
π(パイ)は円周率、rはトマトの半径として、
○球体の表面積:4・π・r2(2乗)
○球体の体積:4/3・π・r3(3乗)
→球体の表面積/球体の体積=3/r
すなわち、半径rが小さくなると(トマトが小さくなると)、表面積はの割合は大きくなるということになります。
また、海外の工場で濃縮果汁還元処理を行う場合では、日本ほど洗浄を気にしていないであろうとも考えられます。
そのため、トマトジュースや野菜ジュースは、できれば国産で、農薬管理はちゃんとしているところを選ぶべきだと思いませんか?
当然、ぶどうジュースやワインなんかもそうですよね。
その一方で、グレープフルーツなどの外側の皮が厚いものは、効率の面から皮を削ってから搾汁しているので、あまり気にする必要はないようです。
やっぱり、農薬を気にすべきは野菜。
トマトも含め野菜ジュースは皮が薄いものがほとんどなので、皮を除去せずに搾汁するという観点からも特に注意した方がいいですね。