やっと周術期外来まで進んだ。
副鼻腔炎の手術の1ヶ月前になると周術期外来と呼ばれる、手術の実施を前提に行う医師との問診がある。
執刀医からは鼻の術式の方はもう何度も診察を受けて検査もしているから、ほぼ決まっている内容の確認をする。
こういう手術をしますという説明を受け、書面で同意書で承諾をするという流れ。
【術式】
内容は以下の4つでした。
副鼻腔炎手術の患者界隈でよく言われるところのフルコースです。
1 内視鏡下鼻内副鼻腔手術(ESS)
副鼻腔手術は器具が発達し、ほとんどの場合では鼻の穴から内視鏡を挿入し鼻内の状態をモニ ターに映し出し、より安全正確に手術が行われるようになっている。この場合には顔や口の中を切開することはなく、鼻茸や副鼻腔の病変部を切除・摘出し、副鼻腔と鼻腔を大きくつなげ、副鼻腔炎が再発しにくいようにする。個々の患者様の病変に応じ、手術範囲は異なる。
2 鼻中隔矯正術
鼻の穴から操作し、顔や頭を切開することはない。鼻中隔粘膜を切開し、鼻中隔軟骨・骨の 曲がった部分を摘出して鼻中隔をまっすぐにする。前方の弯曲を伴う場合は、形成術も実施。前端の軟骨を 一度外して縫合し直したり、後方から摘出した自身の骨や軟骨を用いて可及的にまっすぐになるよう作り直したりする。
3 下鼻甲介切除術
鼻の穴から操作し、鼻づまりの原因となっている腫れた下鼻甲介粘膜や下鼻甲介骨を切除する。
4 後鼻神経切断術(経鼻腔的翼突管神経切除術)
下鼻甲介手術の際に粘膜下でアレルギーに関係する神経を同定し、焼灼切離する。
【手術時間】
3時間程度。
麻酔はどうなる?
今回は全身麻酔で実施するとのこと。
はじめての全身麻酔なので、ちょっとビビる部分もあったが、これでOK。
麻酔をどのようにするかはなかなか大きい。
副鼻腔炎は軟骨や骨を除去する手術だから、局所麻酔で意識のある中で、顔の真ん中をガリガリ、ゴリゴリ3時間もされるのは精神的にきついと思ったからだ。
どうも、人によっては、体質などの問題で全身麻酔が難しく、局所麻酔下の手術になるケースもあるようだ。
また、日帰り手術の場合も局所麻酔になることが多いらしい。これは病床の問題かな?
ここで麻酔科医との問診も記しておく。
麻酔科での診察は事前に書いた問診票に伴って 色々とヒアリングを受ける。
内容はありきたりのものなのだけれど、これまでに麻酔をしたことがあるか、それに対してどうだったか?
事前に色々とネットで調べた感じだと、喫煙者や今はやめていてもタバコを吸っていた時期があったりすると厳しく言われるようだとあったが、特にそんなこともなく。まあ、今は吸っていないからね。
一つ不安だった尿管カテーテルについても聞いてみた。
「今は決められない。主治医の判断になるが、3時間を超えると実施の可能性が高い。」
とのこと。
できればやりたくない。というか、絶対に嫌だが手術に3時間かかるって言われたし、これは運次第かな。。
それと、喘息持ちで少しの刺激でもよくむせるので気管挿管についても聞いてみた。
意識が戻っても気管挿管されているのですかと。
これは意識が戻ってから抜かなければならないのでそのような形にならざるを得ない。
でも覚えていない患者も多いとのこと。
また、気管挿管に関連して歯の診察もあった。
これは周術期口腔機能管理と呼ばれるもので、これはワンチャン、歯のクリーニングもしてくれるのかな?と期待はしたものの、歯のグラつきがないかを簡単にチェックして終わり。人工呼吸器が歯にあたったりして、かけたり折れたりする可能性がないかどうかのチェック。それと、重症患者には歯石が呼吸器に入って感染症などの悪さをするかもしれないから、それらの除去もするらしい。
でも、わたしの場合、抵抗力が落ちている患者でもないから、そこまでは行わない。
そりゃそうか。
先生の診察が終わると、ケアマネージャーの方に、入院に対しての細かな手続き上の話であるとかそのようなことを色々とレクチャーを受ける。
そういえば、手術にあたっての病名は、
「好酸球性副鼻腔炎の疑い」
となっていた。
手続き上の決まりなのかもしれないが、手術で採取した鼻茸等の病理検査をもって、確定診断となるようだ。
今日は問診や診察の時間が一番長かったが、支払いは500円未満とかなり安く済んだ。
検査や処置がなかったためだと思われるが、コンサルタント的な部分もお医者さんの時間を使っているのだから、医療報酬として、考慮してあげたほうがいいんじゃないかと思いました。