サラサラ式

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リコピンとアスタキサンチンの全身に効くアンチエイジング効果に大きく期待!美白にも脳にも


トマトに多く含まれる植物由来の赤い色素であるリコピン。

また、同じように赤く、動物由来の色素であるアスタキサンチン。

どちらも同じような色素ですが、抗酸化物質として注目されています。

これについて少し、書いていこうと思います。 

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リコピンとアスタキサンチンという色素

リコピンやアスタキサンチンはβカロテンと同じくカロテノイドの一種。

どちらも色素の一種なのだけれど、抗酸化作用によるアンチエイジングの効果や、アスタキサンチンには、ブルーベリーのアントシアニンのように疲れ目等にも効果を発揮するとされています。

これらのカロテノイドは、赤ないしオレンジ色をした色素であり、動植物ともに広く定着されている色素なのです。

アスタキサンチンはエビやオキアミ、それらを食べる金目鯛、紅鮭などに多く含まれています。

リコピンはもうおなじみのトマトやニンジン、あんず等に含まれています。

どちらも自然界に普通に存在する色素なのです。

アスタキサンチンについてもう少し説明をすると、藻類やプランクトンがもともとの由来であり、これを食べる甲殻類(オキアミやエビなど)の殻の部分に含有するもので、さらに、食物連鎖の頂点の鯛や、川を遡上する前に海洋域で成長する鮭が、これらを食べることにより体内に取り入れた色素が身(筋肉)や鱗の部分に蓄積されるのです。鮭の卵である、いわゆるイクラの色もこれによるものです。

他にも、フラミンゴなどの羽がピンク色なのは、食べた魚などのアスタキサンチンの色が出ているため、というのは、よくクイズにもなりますよね。

 

これらのカロテノイドはタンパク質と化合した型になると赤みを失いますが、ボイルしたり、消化などにより、たんぱく質から遊離されると、元の赤い色を取り戻します。

エビをゆでると赤くなるは、たんぱく質からアスタキサンチンが遊離するためなのです。
アスタキサンチンもとりたいのであれば、エビを食べるときは殻も残さず食べるといいのかもしれませんが、普通のえびは殻も固めなので、消化吸収はしにくいです。ゆえに、殻が柔らかく丸ごと食べる桜エビなどは最適とも言えます。

 

化学的な観点からの類似点

なぜ、リコピンとアスタキサンチンを並べたかというと、体内での働き方や分子組成が似ているからです。

これらの化学式を示すと以下のようになります。

 ビタミンA: C20H30O

 リコピン:C40H56

 βカロテン:C40H56

 アスタキサンチン:C40H52O4

どれも、とても近い組成だと思いませんか?2で割ったらほとんど一緒です。

特に、βカロテンやリコピンについては、2つの水分子(H2O)を加えてあげれば、2つに分かれるとそのままビタミンAになるのです。

βカロテンがプロビタミンA(プロとは前駆の物質の接頭詞)といわれるのはこのためです。

このようにリコピンとアスタキサンチンは、水分子の違いがあるぐらいで、かなりビタミンAに似ている分子構造でもあります。適切な時にビタミンAに代わって作用したり、細胞の中に入って抗酸化力としての効果を表すというのもこれらのカロテノイドの特徴なのです。

 

なぜ色素で美白になるのか?

ところで、なぜこれらのカロテノイドは、単体の色素の状態でも生態活動に影響を及ぼすのでしょうか?

私たちは、太陽光にさらされて生きていますが、ここから光エネルギーを吸収し、生体内の化学反応に活用しているのです。

もちろん、これらは良い効果も好ましくない効果もあります。良い効果といえば、ビタミンDの生成等への寄与等があるし、好ましくない効果は過度な日焼けなどがあげられますが、生きていく上では、太陽光はとても重要なのです。

 

ここで、色素の働きについて、

例えば、色素を持たないと光はそのまま透過します。

一方、色のある物質はどうでしょうか?黒であればそのまま熱を吸収したり、白であれば反射したり、色によって、受ける方はさまざまな効果があります。そのため、光の作用を受けエネルギーを取り出すためには色素が必須なのです。

 

ところが、前述のように、光はいい作用ばかりではありません。それどころか、積極的に受けたくない効果もあります。外に出しっぱなしで日光にさらされっぱなしになった、プラ製品等を見たことがありますか?紫外線の影響でボロボロになりますよね。

このように、太陽の光(紫外線)は強く攻撃的なのです。

これを体はあまりよくないと判断し、防御機能が働きます。

紫外線を浴び続けると、体は紫外線をカットしようと黒いメラニン色素を生成します。黒い色素は光を吸収しますので、表面(いわゆる皮膚)で食い止めることができます。でもそのために肌に黒くなったり、シミやそばかすの原因となったりするのです。

 

これに、対抗すべく、リコピンやアスタキサンチン等の色素は、このように太陽光に含まれる紫外線を浴びたことによる炎症や、それに由来する劣化を抑制してくれます。

さらに、所定の条件は必要ですが、細胞内にも入り込んで、細胞の内部からも劣化、いわゆる酸化を防ぐのです。

これらの働きがあることから、わかりやすい表現で抗酸化力といわれるのです。

 

「色素が働く」と聞くと、とても不思議に思うかもしれませんが、前述のとおり、我々は生活の中で必ず光にさらされているものなのです。その光による反応が私たちの体に様々な影響を及ぼすので、それを適切な範囲にアジャストしてくれるのが、リコピンなどの色素なのです。

リコピンやアスタキサンチンを皮膚まで、十分に届けてあげられれば健やかな肌の維持に役立つのです。

 

さらに、光にさらされる皮膚だけでなく目にも効くとされています。光の成分はとても複雑であり、これらの光が眼の水晶体に入った時に適合しやすいのがルテインやアスタキサンチンといわれてます。なので、これらのサプリも出ていますよね。

 

これらのカロテノイドが細胞内に入った時の働き方、機序は、今のところ研究中ではありますが、少しずつオーソライズされてきています。

でも少なくとも、色素として、紫外線などから肌を守ってくれる効果はあるといえるので、積極的に摂りたいですね。

 

血液脳関門も通過できるすごい物質

さらに、リコピンもアスタキサンチンも血液脳関門を通過できる数少ない物質です。

血液脳関門とは、脳内におかしな物質が入ってこないように制御している人の循環器系の機能ですが、これのために、どんなに体にいい栄養素や薬であっても、脳にまでその効果が届かないことがほとんどなのです。しかしながら、リコピンとアスタキサンチンはこれを通過できるのです。

というよりも、脳内でも働ける抗酸化物質という点でとても注目すべきものです。

頭の中からアンチエイジングに役立つなんて、嫌でも歳を取っていかなければならない私たちにとって魅力的ですよね。

 

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