ドラッグストアで見かける青い箱=恵命我神散
よく見かけるのですが、ジャンルとしては養命酒と同等だと思っており、胃腸薬だということすら知りませんでした。
箱の表面にしっかりと、胃弱、胃もたれ、食欲不振と書いてあるのだけれど、「胃弱」が一番初めに来ているので、勝手に養命酒カテゴリーと頭が判断してしまったようです。しかも漢方自体をあまり信用していなかったこともある。
ちなみに、アンドロイドのスマホで「けいめ」まで打てば「恵命我神散」と予測変換候補で出てきたのは正直驚き。単に私が無知すぎただけで、グーグルのIMEの開発部隊が意識するほど、有名なものであったのだ。
一包の量は多めです。
サクロンと比較した写真ですが、一包の袋が大きい。
ほかの市販されている胃腸薬は、概ね1.2~1.8g程度なのですが、この薬は3gもあります。
エキスにせずに生薬だからとのことですが、内容は、ほぼガジュツです。
・ガジュツ 2500㎎
・真昆布末 100㎎
・その他、添加物として、ウコン、ショウキョウ、結晶セルロース
ここまで潔くガジュツが含まれていると、ガジュツの効果だけということになり、若干の真昆布のぬるぬる成分(おそらくフコイダン)が、胃の粘膜保護に役立つので効果のあるものとして配合されている。
ガジュツは紫ウコンとも呼ばれ、いわゆるウコンファミリー。
健胃が主たる薬効であるが、肝臓、膵臓、胆のう、皮膚全般、その他とあらゆる部位に効果があることが、様々なHP等で確認できる。
その中でも、膵臓や胆のうのような、消化分泌系に効いてくることが非常に多く書かれていることから、これらの消化器官の分泌系への作用がメインになるものと思われる。
この効果が非常に大きい。
食欲の有り無しは、胃そのものの不調と考えられがちであるが、注意深く自分の体と対話すると、膵臓や胆のうの調子に大きく左右されることに気付くと思う。
根拠は極めて単純で、胃は自ら出す胃液と常に接していなければならない。
ここで、胃液は空腹時の濃い状態であるとpHにして1~4にもなる。ゆえに、胃は強塩酸にさらされているというハードなコンディションと常に隣り合わせの器官であるが、粘膜等の分泌により保護できるようになっており、胃壁が多少荒れても、それほど食欲に影響は出ないようになっている。
食欲は分泌系が大きく影響しているのである。
(もちろん、胃の粘膜の生成バランスが崩れ、直接組織が露出して潰瘍になったりすれば、痛みも出てくるけれど、これと食欲不振は別の話)
だから、胆のうや膵臓に作用するガジュツは食欲減退には効くはずなのである。
服用した感想と効果
初めて飲む人にはかなりの難敵かもしれません。
量が多く、かなり苦い。
薬に水分がとられる感を覚えたのは今回が初めてかもしれません。
きな粉を食べたときに口中の水分がさっと奪われますが、あのような感覚。
そして、苦いです。
私も初めて服用した時には、水分が無くて苦く、生薬独特のにおいが広がるので、
ちょっとむせました。初めて龍角散を服用したときのように。
この部分でギブアップされる方もいるように思います。
飲むときには、最初に少量の水を口に含んでから、粉を一気に口に入れ、
一気に飲みこむほうがいいです。
効果の方ですが、
強く実感したのは、
・食欲がわいてきます。
・目覚めがよくなります。
「食欲が回復する」のは想定していましたが、想定以上の効果です。
まさに胃弱の改善、解消。夏バテ対策にも相当効くと思います。
「目覚めがよくなる」については、前日に酒を飲んでいない日の場合に感じたもので、胃だけでなく、全身が元気になるような感じがします。漢方によくある血行促進的な効果が出ていたのかもしれません。朝起きるのがなんとなく軽く、つらくないのです。
反対に、一番期待した効果でもあった、
・二日酔いに効く
との口コミ等がありましたが、(あくまでも私の場合ですが)3回程度の感想ではありますが、二日酔いの効果はいまいち感じられませんでした。
翌朝も、頭の重さはいつもの飲んだ日の翌朝という感じで、特に変わらず。
アルコールが抜ける効果が促進されることは、おそらく皆無。
(森永のラムネを食べた方がよっぽどアルコールを代謝できます)
したがいまして、肝機能の向上を図る効果はそれほどないのかもと思っています。
ただし、朝飯はしっかりと食べられたので、胃は絶好調でした。
胆汁の分泌を促す記載があるので、田辺製薬のウルソのような効果もあるのかもしれません。
ということで、胃弱に対する薬という表現が確実な薬だと思われます。
この胃弱に絞って言えば、私もいまままで、市販されている胃腸薬はほぼ試してみたけれど、この効果はトップレベルです。
「良薬口に苦し」をまさに体感できる恵命我神散。
食欲不振が続く方や気になる方には、おすすめします。
なお、この恵命我神散は口コミでは高いとは言われるけれど、発売単位が大きいから高く見えるだけで、他の胃腸薬と比較すれば、ほぼ同等です。実売価格は以下のリンク参照。
しかしながら、HAC等のドラッグストアに行けば20包で1200円程度のお試しサイズが売っているので、まずはそちらから試してみることをお勧めします。