サラサラ式

趣味の雑記です。(健康管理、キャンプ、副鼻腔炎)

グロソブを10数年放置してわかった。長期保有向けではない事実。マイナス金利の影響だけか?


とうとう日銀がマイナス金利の局面に入りましたね。

もう黒田バズーカも使い切って、残りのサプライズ球の尽きた感が垣間見えます。2016年も始まったばかりですが、大丈夫なんでしょうか?

 

さてと、グロソブ、グローバルソブリン。

全盛期に比べればもうだいぶ風化しているような気もしますが、一時期は日本の投資信託を席巻していました。当時は諸外国も金利が高かったこともあります。現在は解約も増えて、昨年2015年は残高が一兆円を割ったなんてニュースにもなりました。

預金や日本の国債を買うより各国の債権の方が割りがいいので、超低金利政策&金融緩和のおかげで銀行に預金するようであればこちらの方が有利に見えるから、選択の可能性を見いだすことはできる。でも、実績を見れば、金融緩和もやりすぎると、この投信の価額自体が下がるようだ。

 

私が最初に買ったのは10年以上も前、リーマンショック、サブプライムショック前、アメリカの金利がグイグイ高かったころの話。

あのころは、グリーンスパンの爺さんが曲芸師的に適当にかじを取ってアメリカ経済をバランスさせていた時代。この爺さん、FRB議長が任期を迎え、やめるころから「サブプライムやばいよ」とか言い始めて、ほんとに大変なことになったことは記憶している方も多いと思う。

 

その時のグローバルソブリンは年間で金利6パーセント相当のリターンがあった商品だ。

毎月配当で1万円分も買えばひと月50~60円相当の配当。

そのまま再投資されるので、厳密には口数だけが増えていくのだが、

実質50円相当分×12か月=600円相当分/1万円

すなわち金利6%分という感じだ。

複利複利で買いっぱなしで放っておけば、12年もしたら2倍。

放っておくのならまあいいかと思って買った。

そうだった、当時の売り文句も、現在にしてみたらどう見ても怪しい投資法にしか見えないような内容で「1000万円預ければ、毎月5万、3000万預ければ豊かな年金生活」なんて感じで年寄りから金を巻き上げていたような、いないような。。

 

さて、名前の通り、このファンドの投資先はソブリン債だから国を買うようなもの。

価格もほぼ安定していた。1万口の金額で通常示されるが、それが当時8,500円あたり価額だったと思うが、そんな金額の物が一日に動いても10円幅とかその程度で推移していた。そもそも、先進国がつぶれるなんて思っていないから、超安定していて分配金だけ毎月もらえるのかと買ったまま放置していた。逆に金利がゼロになったって、0を割る訳じゃないから減らないだろうと。

(ちなみに、ジャンク債にだいぶ近いものも対象にしたエマージングソブリンもあるが、これはこれで、配当も多くて魅力はあるが、エマージングな国の国債対象の債権投信なので、荒い値動きだったりする)

 ところが、超低金利時代の到来やギリシャショック、スイスショックも含めた数々のショックを乗り越えると、どうだろう。

全くあがっていないというか、基準価額(分配金考慮せず)と基準価額(分配金再投資)を比較してみると、自分の体を食べているような、そんなチャートになっている。

金利が下がるので配当は下がる→ある時点以降まで下げると、解約の嵐でファンドが立ち行かなくなる→価額を落として配当しよう。みたいな感じになっている。

毎月分配金出していたら、手間賃もたくさんかかるだろうに。

 

さらに悪いことには、このような気長系金融商品は、買っていたことを忘れる。

忘れなくとも、いちいちチェックしない。

ところが、この前数年ぶりに状況を確認しようとチェックをしてみたところ。

  • 10数年前:基準価額1万口あたり8500円位 毎月50円程度の分配金
  • 現在  :基準価額1万口当たり5500円位 毎月20円程度の分配金

前述のとおり、2000年初期と半ばの2回買い、いずれも10年以上は預けているにもかかわらず、2割増し程度。なぜならば、毎月の分配金は再投資されるので口数は増えるけれど、チャートを見れば価額は真綿で首をしめるようにじわじわと下降し基準価額は2/3に縮小している。

さらに解約したら手数料も取られるし、消費税の増分(当時5%だったから元本で何か別の物を買っていれば、3%分は浮いている計算になる)も考慮したら、10年以上預けて1割も増えない計算になる。むしろ、数年前はマイナスゾーンにも入っていたみたいで、ドル建てで考えたら、1割減位になっている。なんですかそれは?

 

預けた期間は何だったんだろう?

ほんと、失われた十年を実感するようなそんな商品でした。

まだ預けっぱなしですが、忘れないうちに別の商品に切り替えるか、この際、日銀の出口戦略が噂されるまで保有するか、もうずっと持っておくかの考え中です。(大した金額じゃないんですけどね)

マイナスにはならなくても目論見が外れるとすごく損した気分になるんですが、なぜでしょう。

 

一つだけ教訓としては、投資信託に長期投資などと考えず、毎日チェックする必要はないけれど、半年や一年くらいのスパンで見直すようにしたらいいと思います。

それと、毎月分配型もやめた方がよさそうですね。相当の手間賃が消費されているような気がします。

 

10数年前なら金が正解でしたね。

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